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モータ性能線図の見方

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モータ性能線図とは

 

この性能線図はトルク基準方式です。 

トルク T [Nm] を基準として

回転数 N [r/min],電流 I [A],出力 P [W],効率 η [%]

を読取ります。

curve_img01.png
トルクとは、回転軸周りの力のモーメントのことを言い、モータの回転力を表します。トルクに使われる単位は [Nm](ニュートン・メートル)です。 


モータ性能線図の読み方

トルク-回転数

横軸:トルク [Nm]

縦軸:回転数 [r/min]

curve_img02.png

無負荷回転数  N0 [r/min]

モータに負荷がかかっていない時の1分間当たりの回転数。

ストールトルク

モータの負荷を増加させてモータの回転が停止した時のトルク。

右図より例

N0=2300 [r/min]

Ts =   0.8 [Nm]



トルク-電流

横軸:トルク [mNm]

縦軸:電流 [r/min]

curve_img03.png

 

無負荷電流  I0 [A]

モータに負荷がかかっていない状態で電圧を印加したときに流れる電流。

ストール電流 Is [A]

回転中のモータの負荷を増加させてモータの回転が停止した時の電流。

右図より例

I0 = 0.2 [A]

Is = 8.0 [A]



出力線

 

横軸:トルク [Nm]

縦軸:出力 [W]

   curve_img04.png
 出力

P [W] = N [rad/sec] × T [Nm]

           = N [r/min] × 2π/60  × T [Nm]

出力はトルクと回転数の積によって求められます。

 

例. 0.1 [Nm]時の出力

 2000[r/min] × 2π/60 × 0.1[Nm] = 21[W]

 

効率線

 

横軸:トルク [Nm]

縦軸:効率 [%]

   curve_img05.png
 効率

η [%] = (P [W])/((V × I)  [W])  × 100

効率は出力を電圧で除することによって求められます。

 

例. 0.1 [Nm] 時の効率

 21/(24×1.2) ×100 = 73[%]


各パラメータの変化


以下の4つのパラメータを変化させると性能線図に影響を与える。

・電源電圧

 モータに印加する電圧の変化
curve_img06.png
・巻数

 コアに巻かれる巻線のターン数の変化
・巻線径

 コアに巻かれる巻線の線径の変化
・マグネット種類

 磁力の変化

電源電圧
電源電圧のみが変化した場合、
性能は電源電圧の変化に比例する。
 curve_img11.png
V :元の電圧

V′:変化後の電圧
curve_img07.png
N0′ = N0×V′/V
Is′ = Is×V′/V
Ts′ = Ts×V′/V
 curve_img12.png

巻数
巻数を減らした場合、それに比例して
無負荷回転数・ストール電流は増加する。

 curve_img13.png
 

n :元の巻数

n′:変化後の巻数

 curve_img07.png
 N0′ = N0×n/n′ 
 I0′= I0 × n/n′
 Is′ = Is×n/n′ 
 Ts′ = Ts
curve_img14.png

巻線径

巻線径を太くした場合、線径の2乗に比例しストールトルク・ストール電流が変化する

curve_img15.png

Φ:元の巻数径

Φ′:変化後の巻数径

 curve_img09.png
N0′ = N0
Is′ = Is×(  Φ′/Φ  )2
Ts′ = Ts ×(  Φ′/Φ  )2
curve_img16.png

 マグネット種類

磁力の強さが変化することで性能も変化する。

乾式の方が弱く、湿式の方が強い。

 curve_img17.png
 N0′ = N0 × m/m′   curve_img09.png
 Is′ = Is
 Ts′ = Ts ×  m′/m 
 curve_img18.png

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