事例② 掃除機のトレンドに合わせた開発
事例概要
概要
掃除機は主にキャニスター式、コードレススティック式、ロボット式という3つの種類に分けられます。一昔前の掃除機市場ではキャニスター式が主流でしたが、現在ではコードレススティック式が主流となっています。コードレススティック式のメリットは、プラグを差し込む手間なく、あらゆるところを掃除できるフットワークの軽さです。
また、キャニスター式も依然需要があり、コードレススティック式と異なり、電源コードを接続しなければならないため、ハイパワーな吸引力を長時間持続できるのがキャニスター式の利点でもあります。そして、キャニスター式の掃除機の吸引力を実現させているものがパワーブラシであり、五十嵐電機製作所では30年以上にわたって、このパワーブラシ用モーターで実績を培ってきました。
主流となっているコードレススティック式は、もともとキャニスター式と比べ吸引力が弱かったのですが、近年、ユーザーの更なる利便性向上のために軽量化とパワーブラシ採用による吸引力のアップの流れがあります。
五十嵐電機製作所では、顧客からの要望に対応するために、ブラシ付きモーターの軽量化と高トルク化に早くから取り組みました。パワーブラシは、小さなノズルの中で高速にブラシを回転させる為、ブラシを駆動するモーターにも、大変厳しい性能が要求されます。特にパワーブラシへの負荷と温度上昇の抑制と、小型化という相反した要求を実現するべく、モーターの巻き線、極数の最適化や高性能マグネット等の採用によりパワーブラシに最適なモーターを提供しています。
今後、掃除機用パワーブラシで使用されるモーターは更なる小型化と高トルクが要求される可能性があるため、五十嵐電機製作所はそれらの流れにいち早く対応し、顧客に最適なモーターを提供いたします。
課題
- 軽量化と高トルク化
- パワーブラシへの負荷と温度上昇の抑制
施策
- モーターの巻き線、極数の最適化
- 高性能マグネット等の採用
完成品

掃除機のパワーブラシ向けで用いられるモータの一例。

※画像はイメージです。